2012年05月26日

伊那市K様邸のフルリフォームが着工しています

昨年の5月にご相談を頂き検討を重ねてきた長野県伊那市のK様邸リフォームが4月に着工しました。
K様のご了解を頂き、今後、工事の進捗状況などをブログにアップさせて頂きたいと思います。
 伊那市の中心市街地に建つK様邸は築26年で、南側道路に面した間口が狭く、奥に細長い典型的な町屋形式の白壁と瓦屋根と道路側の木塀が美しいお住まいです。
 K様ご家族は、5年間ご主人様のお仕事でマレーシアと中国にお住まいで、昨年3月に帰国されました。
 K邸の大きな問題点は、両側が建て詰まった街中で、南北に細長い形状の家であるため、1階中央部にあるリビングダイニングキッチンや玄関に日中日が差し込まず暗いことと、とにかく冬が猛烈に寒いことです。
この問題点の解消と、海外生活で慣れ親しんだオープンで広いリビングダイニング空間を実現するために今回のリフォーム計画が始まりました。
 当初は、日照条件を解消するために2階にリビングダイニングキッチン(LDK)を移動する案を検討しましたが、どうしてもLDKのご要望の面積が2階では確保できないことと、夜も人通りのある街中で1階に寝室を配置することに不安感があることなどから、最終的には1階の間仕切りを大幅に取り除いて、広いダイニング+和室(リビング)空間を1階に設ける案に落ち着くことになりました。
 1階の柱を含む間仕切り壁を大幅に取り除くということは、構造的にはたいへん不利な条件なのですが、現況調査をしたところ、現状も有効な筋交などはほとんど入っておらず、いずれにしても大幅な構造補強が必要なことから、今回は「門型フレーム工法」という、大断面の集成材の柱と梁を構成のジョイントで繋ぐことにより壁がなくても有効な耐震力を得ることのできる(ラーメン)フレームを住宅の中央部に3面挿入することで、オープンな間取りと、高い耐震性能を確保するすることにしました。また、外周壁に関してもすべての筋交を新規の太いものに交換し基準を満たした金物で端部を固定する、すべての柱の脚部と頭部の横架材との接合部に耐力計算(N値計算)の基準を満たす緊結金物を設置する、火打ち梁を挿入して床の水平剛性を高めるなど、全面的な構造改修を行うことにしました。さらに門型フレームの下部には、新たに鉄筋コンクリートで地中梁を設け、上部の集成材フレームと一体になるように接続することで高い耐震性能を確保します。
 一方、冬の寒さ対策もK邸リフォームの大きな課題ですので、今回のリフォーム工事では、上記の構造改修とも連動して、外壁の室内側の壁をすべていったん取り除いて古い断熱材(GW10k厚50mm)を取り除き、新規の断熱材(GW24K厚100mm)+気密シートを挿入、これまで断熱材の入っていなかった床下と天井裏にもそれぞれGW32K厚80mm、GW24K厚100mm+気密シートを挿入にし、さらに各部の気流止め措置を行う。さらに窓はガラスをペアガラスに交換、玄関扉を断熱仕様にするなどの、全面的な断熱改修を行うことにしました。そして、断熱改修をした上で、ダイニングとキッチンにはヒートポンプ式温水床暖房、和室(リビング)には堀炬燵を設置する計画にしました。
 現在、建物内部をいったんすべて解体撤去し、門型フレーム下部の地中貼りを打設するところまで工事が進んでいます。来週には、門型フレームの挿入、その他の構造補強の工程に進んでいく予定です。
 以上のような感じで、建物の基本性能を向上するための改修工事は順調に進んでいますが、一方で、内装をどのような雰囲気のデザインしてゆくかは、紆余曲折、色々な悩みがあり、さまざまな検討をお施主様+施工会社(施工会社)+設計事務所で試行錯誤しているところです。 海外生活が長いK様ご家族が慣れ親しんだ生活様式や空間の雰囲気と、今の建物の伝統的な日本家屋の雰囲気(これはこれで、なかなか素敵なのですが・・・)がどうしてもしっくりマッチしない、南側の日差しが部屋の奥まで届くように何らかの工夫をしたい、海外でお住まいだった大理石貼りの床のライフスタイルが気に入っている、などなどの課題をどうやって解決していくのか・・・・、
 現在、試行錯誤の結果、やっと、これならいいかも・・・っという方向性が見えてきたところです。昨日も、見えてきた方向性に沿って、キッチンなどの選定に、K様奥様+施工会社+設計事務所で松本の住設メーカーショールーム行ってきたとこです。このあたりの進捗状況なども、今後ブログでご報告してゆきたいと思っていますので、お楽しみにしてください。
 街並みい調和した素敵な和風の外観は保ちつつ、従来の伝統的和風住宅の雰囲気とはガラッと変わったモダンなイメージのお住まいになるはずです・・・、しなくては・・・、乞ご期待・・・です。

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リフォーム前の様子:素敵な和風の外観、日が入らず暗く寒い室内

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幻の2階リビングダイニングキッチン案

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スケッチの赤の部分が、門型フレームです

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内部をいったんすべて解体⇒構造補強+断熱改修⇒間取り変更 へと工事が進んで行きます。
















posted by GLOCAL ken-u at 13:39 | Comment(0) | 長野県伊那市K邸リフォーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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